立つ

藤平光一の立ち方

正しい姿勢とは、最も楽で、最も安定していて、いつでも動くことが出来る姿勢。楽な姿勢であれば持続出来る。天地自然の理に合った最も自然な姿勢。

 

立ち姿を意識することは、足の先端まで自分の心(氣)が通っている。

 

 

伊藤昇の立ち方

「頭頂上から吊られる感じですか?」と問うと「それは正確ではないですね」という答えが返ってきた。

 

「一般的には頭が上から吊られているイメージで言われることが多いですが、その一方でミゾオチから地面に向かってどこまでも伸びる感じも必要なんです。

 

上へのイメージと下へのイメージは意識が高い人ほど重なり合う部分が大きくなります。脚の働きなどはミゾオチからの意識だけでは十分とは言えず、胸からの意識が必要となる場合もあります。それでも、股関節の捉えはもちろん必要ですよ」

 

それから、「背中の伸びが大切」と付け加えた。

 

「こうですか?」

 

と、「気をつけ」の姿勢を見せると、「そうやって胸を張ると逆に背中は縮むんです。人間は前面の感覚が強いからどしても胸の方に意識が行きがち。

 

そうではなく、背中から伸びるように意識するんです」とのことである。

 

中略

 

「床に寝たときには背骨の存在によって中心線を意識できます。立ったときには、骨盤に対して肋骨が常にいい位置にあることが大事なんです。

 

背中が伸びていて、必要に応じて肋骨と骨盤の引き離しができなければいけません。普段は骨盤の上に肋骨がふわふわ乗っている感じです。それには”意識”が大事です。」

 

転載・伊藤昇と伊藤式胴体トレーニング「胴体力」入門

月刊秘伝特別編集 BABジャパン 81項

 

 

高岡英夫の立ち方

足の裏の脛骨の延長線上に重心を乗せて立つ。

ハムストリングスを働かせ、上半身の体重を受け止める。

 

 

座る

開祖の座り姿
開祖の座り姿

週刊文春2001.7.19 狂言師野村萬斎の対談

野村 体のすべてを意識するように、背中が丸いと叩かれる。肘が張れていないと叩かれる。たとえばぼくらは座っていると止まっているように思われるけれど、実はステイしているんです。

 

阿川 ステイしてる?

 

野村 アクセルとブレーキを両方踏んでいるために止まっているような、そういう状態がぼくらの形なんです。

 

 

歩く

「歩き」は、人の生涯の中で最も数多く繰り返す動作であり、ハイハイを除けば、最初の本格的な全身運動で、人間にとって重要な基本運動です。

 

 

開祖の言葉

 

歩く姿が武道である。いかついて歩く必要もなければ、おどおど歩く必要もない。自然に歩けるようになることが大事。その第一歩が構えである。

 

 

柳生宗矩

 

「歩みのこと、いつものごとくするすると歩むがよきなり」『兵法家伝書』

 

 

宮本武蔵

 

「足の運びようのこと、つま先を少し浮かせて踵を強く踏むべし。足づかいは常に歩むがごとし」『五輪書』