武田先生に習うのは大変だった。一週間で十円だが同時の月給が初任給で八円くらいだった頃だからね。金がなくてはとても習えなかったよ。

 

うちにいてもらう時は朝から晩まで風呂をわかしていつでもはいれるようにして三食突きでときどき外へごちそうに連れていったり色々して月五百円払っていた。

 

当時の北海道の長官の給料よりも高いよ。それ位払う人でなければ習えなかったよ。

 

透明な力 不世出の武術家佐川幸義 

木村達雄著 講談社122項